Little Miss One-way
思いつくままに恋愛小説をつづります。 大学生同士のちょっと変わった恋愛を書いた 「いびつなハート」連載中です。
いびつなハート20 クリスマス2
途中道草しつつ、一時間半ぐらいでPランドに着いた。入口のところで園内マップを手に取る。Pランドは海浜公園とショッピングモールと簡単なアミューズメントパークがごっちゃになったようなテーマパークだ。入口部分から左右にショッピングモールが続いていて、ショッピングモールを真っ直ぐ通り抜けると外に出る。外は海に面していて、左側に大きな観覧車や小さいジェットコースターなどの乗り物があって、右側は植木やベンチなどが並ぶ公園になっているようだ。
実花の案内でまずはショッピングモールを見て回ることにした。歩いている時も自然に実花と木下、私と清水谷くんがペアになる。というのも実花が木下の隣りにぴったりくっついているからだけど……。実花は木下の腕に腕をからめていて、木下もべつに意識するわけでもなく自然にしていた。私と清水谷くんは五センチぐらいの距離を保って歩いていた。なんとなく落ち着かない。
先を歩いていた実花があっと声をあげて止まった。雑貨屋さんの入り口のところに飾られていた白いニット帽が気になった様子。詰まっていた丸めたビニールを取り出すと、ニット帽をかぶり、満面の笑みで私たちのほうを振り向いて言った。
「見てみて! 木下とおそろいっぽくない?」
「おそろいっぽいし、めっちゃ似合う」
私が答えるとへへ、と照れ笑いして言う。
「買っちゃおうかな……」
「その前に他のも見てみれば? 俺は帽子にはちょっとうるさいよ?」
木下がそう言って店の奥に入って行った。実花がうれしそうに
「選んでくれるの?」
と言いながらあとに続いていった。
「あきちゃんにはこれが似合いそう」
清水谷くんがそう言って白いニット帽の隣りにあったチェックのキャスケットをかぶせると、ほら、といって近くにある鏡を指差した。確かに自分の好みの感じで一目で気に入っていた。
「かわいいね、気に入った」
清水谷くんを振り向いて言うと、清水谷くんはにっこり笑って私の頭から帽子をとると奥に入って行った。買ってくれる気なのだ。
「いいよ、自分で買うし……」
といって追いかける。清水谷くんはくるりと振り返って
「俺が今日一日この帽子かぶってるあきちゃん見てたいから、買ってあげたいんだ」
といってさっさと会計を始めた。しかし、なんというきざなセリフなのか、耳まで真っ赤になってしまった。ぼーっとしていると、清水谷くんは会計を済ませて戻ってきた。そして店員さんにタグを切ってもらった帽子をフワッと私の頭に乗せて、また優しくにっこと笑った。私への好意を少しも隠さないその態度にドキドキしてしまう。
実花と木下も帽子を選び終わって店から出てきた。実花はさっきのニット帽よりももこもこした、コートとおなじ薄いピンク色のニット帽をかぶっていた。
「木下が選んだの?」
ちょっと冷やかすように実花の帽子を指差して聞く。
「まあね、さっきのより実花に似合ってるだろ?」
と木下が得意げに言った。実花がうれしそうに笑っている。
「おまえも似合ってるよ、それ」
木下もニヤニヤと冷やかすように言った。思わず顔が赤らむ。……仕返しされたみたいだ。
その後もぶらぶらとショッピングモールを見て、少し遅い昼食をとると、海を見に公園のほうに向かった。
21へ
実花の案内でまずはショッピングモールを見て回ることにした。歩いている時も自然に実花と木下、私と清水谷くんがペアになる。というのも実花が木下の隣りにぴったりくっついているからだけど……。実花は木下の腕に腕をからめていて、木下もべつに意識するわけでもなく自然にしていた。私と清水谷くんは五センチぐらいの距離を保って歩いていた。なんとなく落ち着かない。
先を歩いていた実花があっと声をあげて止まった。雑貨屋さんの入り口のところに飾られていた白いニット帽が気になった様子。詰まっていた丸めたビニールを取り出すと、ニット帽をかぶり、満面の笑みで私たちのほうを振り向いて言った。
「見てみて! 木下とおそろいっぽくない?」
「おそろいっぽいし、めっちゃ似合う」
私が答えるとへへ、と照れ笑いして言う。
「買っちゃおうかな……」
「その前に他のも見てみれば? 俺は帽子にはちょっとうるさいよ?」
木下がそう言って店の奥に入って行った。実花がうれしそうに
「選んでくれるの?」
と言いながらあとに続いていった。
「あきちゃんにはこれが似合いそう」
清水谷くんがそう言って白いニット帽の隣りにあったチェックのキャスケットをかぶせると、ほら、といって近くにある鏡を指差した。確かに自分の好みの感じで一目で気に入っていた。
「かわいいね、気に入った」
清水谷くんを振り向いて言うと、清水谷くんはにっこり笑って私の頭から帽子をとると奥に入って行った。買ってくれる気なのだ。
「いいよ、自分で買うし……」
といって追いかける。清水谷くんはくるりと振り返って
「俺が今日一日この帽子かぶってるあきちゃん見てたいから、買ってあげたいんだ」
といってさっさと会計を始めた。しかし、なんというきざなセリフなのか、耳まで真っ赤になってしまった。ぼーっとしていると、清水谷くんは会計を済ませて戻ってきた。そして店員さんにタグを切ってもらった帽子をフワッと私の頭に乗せて、また優しくにっこと笑った。私への好意を少しも隠さないその態度にドキドキしてしまう。
実花と木下も帽子を選び終わって店から出てきた。実花はさっきのニット帽よりももこもこした、コートとおなじ薄いピンク色のニット帽をかぶっていた。
「木下が選んだの?」
ちょっと冷やかすように実花の帽子を指差して聞く。
「まあね、さっきのより実花に似合ってるだろ?」
と木下が得意げに言った。実花がうれしそうに笑っている。
「おまえも似合ってるよ、それ」
木下もニヤニヤと冷やかすように言った。思わず顔が赤らむ。……仕返しされたみたいだ。
その後もぶらぶらとショッピングモールを見て、少し遅い昼食をとると、海を見に公園のほうに向かった。
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