Little Miss One-way
思いつくままに恋愛小説をつづります。 大学生同士のちょっと変わった恋愛を書いた 「いびつなハート」連載中です。
いびつなハート23 クリスマス5
ゴンドラに乗り込み、横の窓から外を覗きこんだ。
外はもう暗く、うっすらと白い月が浮かんでいて、遠くの空の夕焼けの赤みも今はほとんど消えていた。地上ではイルミネーションのライトがちかちかと点灯している。
しばし外の景色に見とれて無言になっていた。清水谷くんも、向かい側に座って私が覗きこんでいる側の窓から同じように外の景色を眺めていた。
ふと清水谷くんが外を見たままつぶやいた。沈黙が破られる。
「ばればれだよな」
「え、なにが?」
唐突な一言に反応して清水谷くんのほうを向いた。
「実花ちゃん、木下のことすごい好きでしょ」
それを聞いてなんだ、と思わず笑みがこぼれる。また窓の外に目を移した。
「まあね、もう入学してすぐぐらいからあんな感じだね。でもはっきり好きだって言ってるのは私は聞いたことないけど」
「そうなんだ」
清水谷くんはちょっと驚いたような意外そうな反応をする。
「でも今、もしかして告白の真っ最中かもね。さっき観覧車は二人にしてって言われたし」
と言って思わずにやにや笑いをした。清水谷くんはふぅ、と一呼吸おくと、窓から離れしっかり真正面を向き
「それは俺にとっても好都合だったな」
と言って真顔になった。私もにやにやから一転、つられて真面目な顔になる。
「あきちゃん、彼氏はいないよね? 好きなやつとかいるの?」
結構単刀直入だ。まあ好きな人いるといえばいるんだろうか。加川くんの顔が浮かんだ。でも……。返事ができずにまごついていると、清水谷くんが続ける。
「もうわかってると思うけど、俺あきちゃんのこと好きだよ」
まっすぐに視線を合わせてきて、そらすこともできない。いつものような優しい表情からは遠い、真剣な顔つきだ。
「ごめん私……」
何と言っていいか分からず、でも返事をしようと答えかかると、それを遮るように清水谷くんがまた言葉をつなぐ。
「気になるやつがいるんじゃないかなってなんとなく思ってた。ちがう?」
少しためらって、うなずく。加川くんのこと好きだ。でも恋人になる見込みがあるかといわれれば多分ノーだろう。清水谷くんのことも好きだけど、加川くんに対するような情熱があるかといえばノーだ。加川くんにとらわれている今の自分では清水谷くんと真剣に向き合うことはできない。でも清水谷くんの好意に甘えたい気持ちも素直にあって、ここで結論を出したくなかった。ずるいかもしれないけど。
「今日は好きって伝えたかっただけだから。考えといて」
ぐるぐると思考を巡らせていると清水谷くんがそう言った
「うん、ごめんね」
そういうと、清水谷くんはにっこり笑った。そして思い出したように言った。
「さて、あの二人はどうなったかな」
24へ
外はもう暗く、うっすらと白い月が浮かんでいて、遠くの空の夕焼けの赤みも今はほとんど消えていた。地上ではイルミネーションのライトがちかちかと点灯している。
しばし外の景色に見とれて無言になっていた。清水谷くんも、向かい側に座って私が覗きこんでいる側の窓から同じように外の景色を眺めていた。
ふと清水谷くんが外を見たままつぶやいた。沈黙が破られる。
「ばればれだよな」
「え、なにが?」
唐突な一言に反応して清水谷くんのほうを向いた。
「実花ちゃん、木下のことすごい好きでしょ」
それを聞いてなんだ、と思わず笑みがこぼれる。また窓の外に目を移した。
「まあね、もう入学してすぐぐらいからあんな感じだね。でもはっきり好きだって言ってるのは私は聞いたことないけど」
「そうなんだ」
清水谷くんはちょっと驚いたような意外そうな反応をする。
「でも今、もしかして告白の真っ最中かもね。さっき観覧車は二人にしてって言われたし」
と言って思わずにやにや笑いをした。清水谷くんはふぅ、と一呼吸おくと、窓から離れしっかり真正面を向き
「それは俺にとっても好都合だったな」
と言って真顔になった。私もにやにやから一転、つられて真面目な顔になる。
「あきちゃん、彼氏はいないよね? 好きなやつとかいるの?」
結構単刀直入だ。まあ好きな人いるといえばいるんだろうか。加川くんの顔が浮かんだ。でも……。返事ができずにまごついていると、清水谷くんが続ける。
「もうわかってると思うけど、俺あきちゃんのこと好きだよ」
まっすぐに視線を合わせてきて、そらすこともできない。いつものような優しい表情からは遠い、真剣な顔つきだ。
「ごめん私……」
何と言っていいか分からず、でも返事をしようと答えかかると、それを遮るように清水谷くんがまた言葉をつなぐ。
「気になるやつがいるんじゃないかなってなんとなく思ってた。ちがう?」
少しためらって、うなずく。加川くんのこと好きだ。でも恋人になる見込みがあるかといわれれば多分ノーだろう。清水谷くんのことも好きだけど、加川くんに対するような情熱があるかといえばノーだ。加川くんにとらわれている今の自分では清水谷くんと真剣に向き合うことはできない。でも清水谷くんの好意に甘えたい気持ちも素直にあって、ここで結論を出したくなかった。ずるいかもしれないけど。
「今日は好きって伝えたかっただけだから。考えといて」
ぐるぐると思考を巡らせていると清水谷くんがそう言った
「うん、ごめんね」
そういうと、清水谷くんはにっこり笑った。そして思い出したように言った。
「さて、あの二人はどうなったかな」
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