Little Miss One-way
思いつくままに恋愛小説をつづります。 大学生同士のちょっと変わった恋愛を書いた 「いびつなハート」連載中です。
影山くんの奇妙な日常 第二話の2
その日は夏休みの真ん中辺の登校日で、夏本番の太陽が照りつける暑い日だった。たらたらと家に向かって歩いていると、十メートルぐらい手前で家の前に一番上の姉とミユキが立っているのに気付いた。この暑いのに家の前で世間話に花を咲かせているようだ。
暑くて意識が朦朧としていたのが、一瞬にして緊張した。うまくいけば姉との話の中に加わってこれを機に仲良くなれるかもしれない。そう思って期待に胸を高鳴らせていた。
しかし家に近付くにつれて、ミユキの横にもう一人だれか立っているのが見えた。男だった。誰だろうと思いを巡らせる間もなく家の前に着く。姉が、あらおかえりなさいと言って俺を迎えると、
「真人、こちらカオルくん、小さいころ一緒に遊んだの覚えてない?」
そういってミユキの隣に立っている男を指した。背が高く、眼鏡の奥の目が優しそうな好青年だ。確かに見覚えがある。小さいころここら辺に住んでいたけど引っ越してしまったお兄さんだった。よく遊んでもらった。カオルは嬉しそうに言った。
「真人くん大きくなったなあ」
「こんにちは。お久しぶりです。」
笑顔で挨拶をする。しかし俺は嫌な予感がしていた。
「ねぇ、真人。カオルくんとミユキちゃんお付き合いしてるんだって。大学で偶然再会したんですって。びっくりするわねえ、二人ともちょっと前まで小学生だったのに」
いやな予感は的中した。姉の言葉にふふふ、と目を合わせて笑う二人はどこから見てもお似合いだった。ミユキの天使のような微笑みが眩しい。彼氏がいることを想定していなかったわけではないけれど、こんな形で恋人といるところを目の当たりにしてしまうなんて。顔では微笑みを崩さなかったが、心はどんどん沈んでいった。早く家に入りたかった。
じゃあまた、とかなんとか適当に挨拶して、おばさん化してペラペラ話している姉を残して家に入ると、すぐに離れに行きエアコンをつけた。窓も開けたけれど、当然あの時のように水音は聞こえてこなかった。
恋に落ちた動機こそ不純で、性欲と紙一重だったけど、初めて女性に憧れを抱いたのに、あっという間に失恋してしまったのだ。
あのミユキの真っ白な肌に触れ、傷に口づけするカオルが目を閉じるたびに浮かんできて、俺はまた悶々とした日々を過ごさなければならなかった。
暑くて意識が朦朧としていたのが、一瞬にして緊張した。うまくいけば姉との話の中に加わってこれを機に仲良くなれるかもしれない。そう思って期待に胸を高鳴らせていた。
しかし家に近付くにつれて、ミユキの横にもう一人だれか立っているのが見えた。男だった。誰だろうと思いを巡らせる間もなく家の前に着く。姉が、あらおかえりなさいと言って俺を迎えると、
「真人、こちらカオルくん、小さいころ一緒に遊んだの覚えてない?」
そういってミユキの隣に立っている男を指した。背が高く、眼鏡の奥の目が優しそうな好青年だ。確かに見覚えがある。小さいころここら辺に住んでいたけど引っ越してしまったお兄さんだった。よく遊んでもらった。カオルは嬉しそうに言った。
「真人くん大きくなったなあ」
「こんにちは。お久しぶりです。」
笑顔で挨拶をする。しかし俺は嫌な予感がしていた。
「ねぇ、真人。カオルくんとミユキちゃんお付き合いしてるんだって。大学で偶然再会したんですって。びっくりするわねえ、二人ともちょっと前まで小学生だったのに」
いやな予感は的中した。姉の言葉にふふふ、と目を合わせて笑う二人はどこから見てもお似合いだった。ミユキの天使のような微笑みが眩しい。彼氏がいることを想定していなかったわけではないけれど、こんな形で恋人といるところを目の当たりにしてしまうなんて。顔では微笑みを崩さなかったが、心はどんどん沈んでいった。早く家に入りたかった。
じゃあまた、とかなんとか適当に挨拶して、おばさん化してペラペラ話している姉を残して家に入ると、すぐに離れに行きエアコンをつけた。窓も開けたけれど、当然あの時のように水音は聞こえてこなかった。
恋に落ちた動機こそ不純で、性欲と紙一重だったけど、初めて女性に憧れを抱いたのに、あっという間に失恋してしまったのだ。
あのミユキの真っ白な肌に触れ、傷に口づけするカオルが目を閉じるたびに浮かんできて、俺はまた悶々とした日々を過ごさなければならなかった。
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